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より踏み込んだリッピング環境とは page 1/2

より踏み込んだリッピング環境を整えよう

 

 

リッピングについて理解しよう

 「基本動作習得編」で登場したCDを取り込む作業はPCオーディオの世界では「リッピング」と呼ばれます。同じデジタル信号であっても、CDの中に記録されている素のデータ形式はデジタルオーディオ機器向けの規格(「CD-DA」と呼びます)になっていて、これをそのままコンピューターで読み取ることはできません。実際にエクスプローラーあるいはファインダーでCDの内容をコンピューター上で表示させ、HDDにコピーすることは不可能です。

すなわち、コンピューターでCD-DA規格のデータを取り扱うためには、必ずコンピューターに適した形式に変換する必要があります。その結果出来上がるのがWAVあるいはAIFF形式の無圧縮PCMデータということになります。

このように、CDを読み取り、コンピューターが取り扱うのに最適なフォーマットに変更し保存する、という一連の動作を「リッピング」と呼びます。

 

 

リッピングのメリットを知ろう

次に、リッピングのメリットについて見ていきましょう。リッピングの一般的なメリットは、利便性と音質面でそれぞれ考えられます。

利便性の面では主として、

(1)楽曲データの管理がコンピューター上でできる

(2)楽曲データのコピーや編集が容易

2点があります。

(1)については、特にネットワークオーディオ機能と親和性が高く、CDをリッピングして管理しておくことはネットワークオーディオにとっては必要不可欠な作業です。また膨大な数のCDを1台のPCHDDに記録することができ、検索やアルバムジャケットからの選曲なども容易にできます。

(2)は、一度リッピングしてしまえばあとはデータになりますので、iPodなどのポータブルオーディオ機器への転送や、オリジナルアルバムを作成してCDに焼くなどの手法が可能になります。何度コピーしてもテープのように劣化することがないのも特徴の一つです。また気分や好みに合わせたプレイリストの作成や、自動で似たような楽曲を選定してくれるiTunesGenius機能などを利用できるのも大きなポイントです。

 

音質面では主として

(3)一度正確にリッピングしてしまえば再度リッピングする必要がない

(4)データをクロックと分離して扱うことができる

2点があります。

(3)に関連して、リッピングの理解でよくある誤りに、「CDプレーヤーはCDの情報を読み落としているが、リッピングなら完璧に読み取れる」といった見解があります。実際のところ、現在市販されているピュアオーディオ品質のCDプレーヤーはCDの情報を読み落とすということはほとんど無く、むしろ低品質なPC用ディスクドライブの方が読み取りエラーの可能性が高いと言えます。

しかし、等倍速動作でリアルタイムに読み取りを行わなければならないCDトランスポート部とは異なり、リッピングのための専用ソフトウェアを使用した場合、数十倍の高速動作で複数回同じ箇所を読むことができます。更に専用ソフトウェアの多くはリッピングした結果をインターネット上のデータベースと照合して正確かどうかを確認する機能を有しています。この機能のために、結果的に正確な読み取りを実現できるのです。

次に(4)について解説します。これまでリアルタイムに再生を行わなければならなかったCDプレーヤーにおいては、1度で可能な限り正確にデータを読み取るためにサーボを頻繁に動作させる必要があり、結果電源への負荷変動やノイズの回り込みなどが媒介となって、デジタル領域ではジッター、アナログ領域ではノイズや歪みとして音質に悪影響を与えてきました。

これに対して、リッピングの場合には読み取りと再生が時間的に分離していますので、原理的には読み取り時にジッターとして影響が出るような要素は再生時に影響しないと考えられるのです。もちろん、再生時には改めてジッターが問題となりますが、少なくとも読み取り時の状況は限りなく影響が少なくなるというのが基本的な理解です。

 

 

リッピングに適した光学ドライブを用意しよう

次に、リッピングに必要なものを確認しましょう。本格的なリッピングには、PC用光学ドライブ、リッピング専用ソフトウェアが必要です。

PC用光学ドライブは品質にばらつきがある上に細かな動作も若干異なるものがあり、リッピングに向いているドライブとそうでないドライブがあります。音楽データのリッピングに適したものを選択することで、より安定したリッピングを行うことができます。

 

 

Macはノート、デスクトップともに標準SuperDrive

Macの場合、純正ハードウェアを使うのが前提になっている面があり、特にノート型で動作確認がとれているサードパーティ製の外付け光学ドライブは非常に少ないのが現状です。純正光学ドライブはスロットイン方式がほとんどなので、CDに傷がつくことを心配される場合には、別途外付け光学ドライブを用意する必要がありますが、やはり動作確認が取れている光学ドライブというのは極めて少ないので、自己責任で試行錯誤する局面がある点に注意が必要です。基本的には内蔵のSuperDriveを使用して問題ないでしょう。MacBook Airでリッピングをしようとすると外部ディスクドライブが必須になりますので、注意しましょう。

 

 

 

スロットイン方式のSuperDriveは、挿入時に傷がつかないよう慎重に操作しよう。

 

 

 

Windowsでは外付け・内蔵のフルサイズドライブを選択しよう

Windowsの場合、光学ドライブを自由に選ぶことができます。従来はプレクスター製の光学ドライブが人気でしたが、生産が終了してしまった現在オーディオファン向けの機能を搭載している光学ドライブを製造しているのはパイオニアのみとなっています。

 

 

 

パイオニア製のポータブルDVD/CDドライブ「DVR-XD10J

 

 

 

Windows機におけるドライブの選び方

まず、デスクトップ型のPCの場合には光学ドライブを内蔵させて使用するところからスタートしましょう。市販のデスクトップPCは近年スリムタイプの光学ドライブを採用する例が多く、フルサイズの光学ドライブが使えないケースがあります。お使いのPCの状況を確認しましょう。最近販売されている光学ドライブで読み取り性能に定評がある製品はLITEON(ライトオン)製のものです。内蔵型光学ドライブの接続は、従来はIDEケーブルで行っていましたが、最近ではSATAケーブルで行うのが一般的です。できるだけ強固なPCケースに固定し、読み取り時の振動をできるだけ抑えるようにしましょう。

次に、ノート型のPCの場合には、外付けの5.25インチ用ドライブケースを使う必要があります。以前に比べ選択肢が少なくなりましたが、それでもPCサプライメーカーからいくつか販売されており、代表的なものとしてはラトックシステムの製品があります。その他、電源が外付け方式になっているドライブケースを使うユーザーの中には、ACアダプターを自作する方もいらっしゃいます。なお、スイッチング電源の機器同士を金属ケーブルで接続するとアースを通じてノイズが発生してしまうグラウンドループが生じやすいので、外付けタイプを使う場合にはリッピングをする際以外は光学ドライブを接続しないでおくことをお勧めします。

 

 

リッピングに適したソフトウェアを準備しよう

また、ただドライブの造りが良い物を使えばよいというわけではなく、ドライブを制御するソフトウェアが優れていなければドライブの真価を発揮させることはできません。そこで、iTunesWindows Media Playerではなく、リッピングに特化した専用ソフトウェアを使用する必要があります。

特に重要なのは、インターネット上のデータベースにアクセスして各種光学ドライブ毎に最適化された設定値を反映させる機能や、読み取り結果に問題のある箇所を複数回読み取り比較する機能、CDをリッピングした後のファイルをデータベース上の他の結果と照らし合わせる機能です。こうした機能は近年のリッピング専用ソフトウェアには必ず搭載されているといっても過言ではありません。

 

 

 

 

 

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