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【インタビュー】井筒香奈江 その表現と音楽、音へのこだわり page 1/5

【インタビュー】井筒香奈江 その表現と音楽、音へのこだわり

◎インタビュー・炭山 アキラ 構成・Gaudio+PCオーディオfan編集部

女性ボーカリストの井筒香奈江さんは、そのCD作品の時代から、ディスクがオーディオ製品の試聴会で好んで聴かれたり、オーディオ評論家が音質チェック用のリファレンスとして使うなど、音楽ファンばかりでなくオーディオファンにもよく知られてきた。その井筒さんが、昨年の10月から、e-onkyo musicで、2011年からCDで発表してきた「時のまにまに」シリーズをハイレゾ音源でリリース。4作目となる今年9月の『時のまにまにIV 時代』まで、全タイトルがランキング入りして、あらためて大きな注目を浴びている。今回は、井筒香奈江さんをお迎えして、数年来の友人であり、またご自身が大ファンだというオーディオ評論家の炭山アキラさんがインタビュー。ハイレゾでさらに魅力を増したその音作りや、日本の曲のカバーという独特のアルバム制作について、お話をうかがった。

録音エンジニアとの密なコミュニケーションで双方が納得するまで無制限テイク

編集部 井筒さんは、音楽ユニットのレイドバック(Laidback)での『reframe』というCDのころから、オーディオファンの間でもよく知られた存在で、たいへん人気が高かったわけです。これまで出されてきたソロアルバム『時のまにまに』シリーズ4作品が、e-onkyo musicから、順次、ハイレゾ配信されたことで、また大きな話題となりました。

炭山 オーディオ評論家でも、私のほかにも、ざっと数えただけで4、5人の方が、ずっとリファレンス音源として使ってきています。私が好んで使う理由ですが、例えば製作した自作スピーカーで失敗している部分があるとするじゃないですか。チェックのために井筒さんの曲をかけると「はい、ここが失敗しているでしょ」と、音で教えてくれるんです。

井筒 いつも、怖い、怖いって言われるんです。そんなつもりは全然ないのですが。(笑)

炭山 いや、怖いです。“どれだけ素直な音なんだ”と言いたいくらい自然なので、再生音のバランスの悪いところを、あからさまにしてしまうのでしょう。

井筒 そのことは、録音やマスタリングをしたエンジニアの川瀬さん(川瀬真司氏:井筒さんの全作品の録音、マスタリングを手がけているサウンドエンジニア)に負うところが多いと思います。

炭山 川瀬さんはアーティストをとても尊重される方で、とにかくアーティストに対して最高のものを作ろうという意識で制作されていますよね。

井筒 制作にとりかかる前にどういう作品を作るのか、徹底的に話し合います。私の思いを説明して、川瀬さんにも納得してもらってから、ではそれを元に音作りをしましょうという形でスタートするのです。それが、作品作り、音作りに、かなり良い影響を及ぼしているのではないでしょうか。こんなに密なケースというのは、あまりないのかなと思っています。

炭山 そういえば、マスプロのメジャーな人たちでは、何月何日までに何本上げる、というような仕事の仕方になっていると聞いたことがありますよ。

井筒 私たちは、基本的に期限を決めないで、進行するようにしています。なぜなら、まず1曲を完成するのにかかる時間というのが計算できないからです。3回くらい歌ってOKが出るものもあれば、20回以上やっても出ない場合もある。これはミックスの段階でも同じで、川瀬さんが納得いくまで徹底的に作業をすることにしています。時間を決めてしまうと、どうしてもそこに妥協が出てきてしまうのです。

炭山 OKテイクはどちらが出されるのですか。

井筒 二人がともに納得できたときですね。川瀬さんからのダメ出しがとても多いときもありますが、長年、一緒に仕事をてしてきているので、OKが出るかどうか私にもわかります。これならOKだろうと思ったテイクは、大体、一致します。

 


PROFILE
井筒香奈江 いづつかなえ

東京都出身

2歳よりクラシックバレエ(13年)、4歳よりヴァイオリン(8年)を習い、クラシック音楽を通して音感・リズム感を養う。インテリアデザイナーとして社会に出たが、生の音楽との出会いをきっかけに心機一転、音楽の世界へ。

ヴォーカリスト佳代にヴォイストレーニングを受け、コーラス出演を開始。同時にジャズヴォーカリストとして、都内ライブハウス、イベントなどでの活動を始める。その後、ポップス、ロック、ソウルなどを学び、より幅の広い個性ある音楽性を身に付ける。

70年代のアコースティックサウンドを好み、ストレートに心を揺り動かす曲を、ハートフルに歌うことを身上とする。現在は、ジャンルを超えて自らの感性に合う曲をレパートリーに取り入れ、ライブハウス、ホテル、ピアノバー、イベント、パーティなどで活動中。(「井筒香奈江オフィシャルwebサイト」より)
●井筒香奈江オフィシャルwebサイト  http://kanae-5.com/

(次ページへ続く)

 

 

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