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厳選! ハイレゾ10本勝負

【2014年12月】~毎月更新~厳選! ハイレゾ10本勝負 ◎文・麻倉怜士 page 1/6

特薦①
Wagner: Die Walkure
Sir Georg Solti, Regine Crespin,
Birgit Nilsson, James King,
Gottlob Frick, Hans Hotter,
Wiener Philharmoniker

Decca

e-onkyo music(WAV/FLAC・44.1kHz/24bit \6,171)

天下の名演のハイレゾである。ゲオルグ・ショルティ+ウィーン・フィル+プロデューサーのジョン・カルショーのコンビによる録音史に燦然と輝く、楽劇『ニーベルングの指環』の第一夜だ。『ラインの黄金』(1958年)、『ジークフリート』(1962年)、『神々のたそがれ』(1964年)と、足かけ8年の歳月を費やしてデッカによって制作された楽劇『ニーベルングの指環』全曲盤のうち、1965年に録音されたのが『ワルキューレ』。

ウィーンのゾフィエンザールでの録音が、ステレオ音場の描写性を最大限に活かし、特に脚本に沿った登場人物の位置関係を音場の中でダイナミックにそして緻密に演出したことは、リリース当初、たいへんな反響を呼んだ。それは、歌だけがクローズアップされ、オーケストラは背後に隠れる当時のオーソドックスなオペラ録音スタイルとまったく違った革新的なものだったから、衝撃だったのである。本録音では歌手とオーケストラが対等の関係の中で音楽的、音響的、演出的な革新が実行された。2チャンネルだが、ジョン・カルショーが今、生きていたら当然サラウンドで記録したに違いない。Dolby Atmosにしたかもしれない。

歴史物だから帯域は狭いが、凝縮力がひじょうに強靭で、音の塊がスピーカーから飛んでくる。オーケストラの楽器配置の奥行き的な解像感も明確だ。弦が手前で、トランペットとトロンボーンが奥だ。歌手の位置も手前でなく奥だ。これは確かに舞台のパースペクティブに沿った音像配置である。当欄でもかつて採り上げた、DECCA(デッカ)録音のエーリッヒ・クライバー/ウィーンフィルによる「フィガロの結婚」では歌手音像がひじょうに大きく、手前に出て、オーケストラは控えめに後ろに引っ込んでいたのとは対照的だ。

ハイレゾで聴くカルショープロダクションは、まさに歌劇場での現場の聴こえ方をそのまま、ハイファイに再現している。50年前の録音だが、鮮度がひじょうに高く、この演奏に掛けた演奏家の思いや情熱が、ハイレゾから熱く伝わってくる。世紀の名録音であったことが、より濃く、分かる。
(次ページへ続く)

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