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特集 クラシックの女神たち〜ハイレゾで深まる女性アーティストの魅力  ◎文・麻倉怜士 page 1/5

 才媛の音楽美を味わうにハイレゾほどふさわしいメディアはない。なぜなら音色、楽曲の解釈、語り口、アーティキュレーション、フレージング、物語性、音楽への愛情……など、演奏する音楽に関わるすべてのアスペクトに現れる才能の迸りがハイレゾなら、等身大に、こと細かに聴き取れるからだ。ハイレゾは演奏の真実、そのアーティストの才能を恐ろしいほど正確に暴き出す。e-onkyo musicの膨大なデータベースから、才色兼備……見目麗しく、しかも、本物の音楽性を聴かせる女流アーティストを厳選しよう。

エレーヌ・グリモー
 まず、圧倒的な存在感をピアノシーンで見せつける、エレーヌ・グリモー。アルバムは『Resonances』(WAV/FLAC 96kHz/24bit)だ。

『Resonances』

『Resonances』

 モーツァルト:ピアノ・ソナタ、バルトーク:ルーマニア民俗舞曲、ベルク:ピアノ・ソナタ、リスト:ピアノ・ソナタという一見、脈絡のない選曲は、ウィーンという特異な都市が辿ってきた時代のResonances=響きの多様性を表す。
 2011年に、SACDで発売された当時、大いに物議を醸したアルバムだ。あまりに個性的なモーツァルトだったからだ。従来の定番的、既成文法的モーツァルト像を大胆に破壊した過激さには、賛否両論が沸き起こった。動物的な敏捷さと、機敏さ、研ぎ澄まされた感覚……まさにグリモーならではのワン・アンド・オンリーのモーツァルト世界だ。大胆な音楽性とワン・アンド・オンリーの個性の発露がエレーヌ・グリモーならでは、だ。「動物的な」と形容したが、文字通り、グリモーはフロリダの田舎、タラハシーで雌狼のAlawaと三年の間、暮らしていた。

 「ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310第1楽章」。大胆にテンポを動かし、短調の持つ感情を激しく抉り出す。ラブリーさや優しさとは無縁な悲愴な剛毅さだ。グリモーは、ここまでするかというほど不安定な要素を表に露わにしながら、この曲の悲劇性をいやがうえにも強調している。このピアニストの個性を強烈に聴くことができる、重いモーツァルトだ。録音は低音の偉容感から、中域の弾み、高域のブリリアントさ……まで、この特異な演奏のキャラクターをそのままストレートに伝えてくれる。剛健で同時に悲劇的な音色である。2010年8月、ベルリンにて録音。

『ウォーター』

『ウォーター』

 最新の『ウォーター』(FLAC 44.1kHz/24bit)は、超ユニークな構成。「雨や霧、噴水、川、湖、海などから浮かび上がる水の多彩な姿」を表現したアルバムだ。ピアノのエレーヌ・グリモーとキーボード、ギター&プログラミングのニティン・ソウニーが、「水」」をテーマにした自分の世界を交互に展開するのである。

 

 

 

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