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【レポート】『持ち寄り大試聴会 外部クロックはどこにどうつなぐのがベストか!?』 page 2/2

 

外部クロックを2台使う?

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最下段がサンバレーSV-192S。最上段、左の2台がオルソスペクトラムGPS-777、右がマイテック・デジタル192DSD-M。

以上の実験は、そのあともソフトを替え、くり返しおこなわれたが、傾向はおおむね同じであったため、省略させていただく。上流・下流、両方に外部クロック入力端子が付いていたら、その両方に良質な外部クロックを接続するのがベストなようだ。
とここまで来て、参加者のひとりが意外なことを提案。「みんなが持ち寄ったから、ここにGPS-777が2台あるじゃないですか。これをそれぞれ上流(CDトランスポート)と下流(D/Aコンバーター)につないだら、どうなるでしょう」
これもまた複数のソフトを使って、何度も比較試聴。しかし、何度聴いても、何をかけても、以下の傾向はほぼ同じだった。
【1台のクロックを分岐】まとまりのよい音。非常に聞きやすいが、情報量、キレなど申し分なし。
【1台を上流に、もう1台を下流に】分岐したときの音より、明らかにレンジ感が拡大。情報量もさらに増える。そのため、実況録音盤などでは会場ノイズが聞こえすぎて、うるさくなることさえある。

分岐のデメリット(インピーダンス変動)を避けるため
こんなつなぎ方はどうだろう

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クロック信号を2系統にわけるためのBNC分岐プラグ。

以上のことが明らかになったときの空気を何と表現したらよいだろう。みんな「困ったなあ」という顔をしていた。その「困った」の半分は「もう1台GPS-777を買わなければ、この世界に到達できないのか」であり、あと半分は「こんな内容を、ネット等で公表しても、誰も信じてくれないのではないか」であったように思われる。
ここで、もうひとつの提案があった。「GPS-777の背面には、44.1kHzから192kHzまで6つも出力端子が付いているのだから、その中の2つを使えば、BNC分岐アダプターの弊害を避けられるのではないか」
というわけで、いくつかの組合せを試聴。比較的よかったのは上流に44.1kHz、下流に88.2kHzを供給したときであったが、2台使ったときの音にははるかに及ばない。
「ほかのD/Aコンバーターを使っても、同じような結果が出るのかなあ」という声が出たので、ここでD/Aコンバーターを、マイテック・デジタル192DSDに交換。

PLLの音はケース・バイ・ケース?

型番が示すように、本来「DSDのネイティヴ再生」を売りにした新製品だが、今回は、外部クロック入力端子の付いたD/Aコンバーターとして使用(入力のみでなく、何と!出力端子まで付いている)。
これは筆者の私物で、皆がどういう評価を下すか内心ハラハラものであったが、「内蔵クロックで聴く音もいいですね」といわれ、安堵。GPS-777接続後の音は、SUNVALLEYザ・キット屋SV-192S+GPS-777のそれに近付く。クロックの影響力は、かなりのものだ。
操作の途中で「192DSDには、PLL(同期)モードもあるんですよ」と話したら、「ぜひ聴いてみたい」ということになり、早速試聴。
筆者は昨秋某メーカーの試聴室で、PLLとアシンクロナス(非同期)モードをブラインド試聴し、セパレートCDプレーヤーの場合であっても後者に圧倒的優位を感じていたのだが、今回の試聴は上流(CDトランスポート)にGPS-777を接続しての試聴だ。
そのおかげか、PLLの音は192DSD内蔵クロックで聴く音よりしなやかでみずみずしく、より長目に聞える余韻も心地よい。もちろん、GPS-777を2台使って、上流・下流両方に供給したときの音にはかなわないのだが、「PCからUSB出力するデータを再生するとき」とはずいぶん違う結果が出て驚かされた。「GPS-777を2台買うのは無理だから、それに最も近いこれがいいかも」という参加者さえいた。

中流に外部クロックを接続

とここまでお読みになって、「上流と下流の話だけで、中流の話がいっこうに出てこない」とお怒りの方もいらっしゃるのではないか。それはすべて「GPS-777の2台使い」の音に参加者全員が夢中になって、ペースが狂ってしまったからなのだが、世の中の人すべてが外部クロック入力端子付きの機器をお持ちなわけはない。いや、ここに集まったメンバーでさえそうではないから、皆持ち寄り試聴をしているのだ。
C.E.C.のTL5100といえば、ベルトドライヴ駆動で知られる往年の名機だが、外部クロック入力端子はなし(現行機種TL3Nはあり)。
こういうCDトランスポートをお使いの方は、どうすればよいのか。中流(CDトランスポートとD/Aコンバーターの間)にクロック・コンバーターあるいはD/Dコンバーターと呼ばれる機器を挿入し、その機器に外部クロックをつなげばよいのだ。この日は、オルソスペクトラムCRV-555というクロック・コンバーターが用いられたが、これを介することで、TL5100はUX-1Piに肉薄。マイテック・デジタル192DSDのモードをPLLにしただけで、十分なクォリティを実現(TL5100の価格は、UX-1Piのおおよそ十分の一なのに!)。2台のGPS-777を用いて、中流と下流を制御すると、さらにその上を行った。
ただし、このCRV-555、現在製造中止だ。持ち寄った製品の中に、ベリンガーSRC2496があったので、CRV-555に替わり、これを使うとどうなるか試したかったが、時間切れ。

3時間半ぶっ通しの試聴を終えて

本当は、GPS-777以外の外部クロックもテストしたかったが、事前チェックの折にロックしなかった、あまりにくせが強い等の理由によって、GPS-777のみの試聴となった。
聞くところによると、現在複数のメーカーがGPSを利用した外部クロック装置を開発中とのこと。ひょっとすると2012年は「GPSクロック元年」になるかもしれない。いや、ぜひなってほしい!
そういった製品の恩恵を皆が受けられるよう、今後はすべてのデジタル機器に外部クロック入力端子を付けていただきたい。そうなれば、もっと楽しい世界が開けるに違いない。

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