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ストレージ研究〜オーディオ的ハードディスク考察〜 page 1/3

文◎御田照久

〜ポイント〜

1,「コンピュータ的性能・スペック」と「オーディオ的な音質の良さ」は異なる

2,ハードディスクは「アナログ電子機器」である。電源などの影響が大きい

3,データのバックアップに配慮した「高音質な外付けハードディスク」の具体的提案

 

1.今回の3.5インチHDDリサーチの考え方

今回の音質評価に使用した膨大なHDDの一部。

(1)物理的に全てのHDDを聴くことはできないが、できるだけ条件を揃えた上での比較を心がける。

(2)音質評価は一貫していなければならないので、筆者個人で評価し、情報量が多いかどうかを基本として評価した。具体的には、音場感の広がりは広大かどうか、そのなかで音像の位置関係が把握できるかどうか、各帯域のエネルギー的な偏りはないかなど、である。

(3)本稿は音源用ストレージだけを対象としている。

音源については24/96、24/192などのハイレゾを基本とし、後述のように音源用データの世代は最新になるようにしている。

(4)明らかにグレードの差が出て早々と決まる場合と、音源によって優劣が付けがたいケースもあり、当然マーケットにある全ての機種を購入・試聴できないので、具体的な推奨機種までのシビアな絞り込みはしていない。

(5)録音製作のプロオーディオ関係者やショップなどにもヒアリングにご協力いただいた。ヒアリング内容はとても参考になったが、音質評価についてはあくまで筆者の判断で行っている。

(6)HDDは技術進歩の早い分野であり、その性能比較は難しい要素を含んでいる。パソコンの静音性を求めるならば5400回転という考え方もあるが、共通項を増やすためにここでは7200回転数モデルに限定して音質評価に集中した。またベンチマークテストも「コンピュータ的性能」を示すだけで、オーディオ的音質評価に先入観を与えかねないので行っていない。

2.ハードディスクについての復習

 

(1)ハードディスクの構造

(2)ハードディスクはアナログ電子機器である

基本的には電気信号を磁気の強弱に変換して磁気ヘッドで磁性体であるディスクに記録する。再生時も磁場に磁気ヘッドを配置して読み出して、その磁気の強さ弱さをデジタル情報のゼロイチの2項判別に用いて、電気信号に換えて出力する。一部デジタル制御に置き換えられているところもあるが、全体として立派なアナログ電子機器である。

(3)ハードディスクにもエラー訂正機能がある

磁気信号はディスク上に同心円状に広がる帯(トラック)に記録していき、トラック上に記録されるデータは、「セクター」と呼ばれる単位で書き込まれる。

1,各セクターには目的のデータ以外に、転送データの誤りを検査する「CRC(Cyclic Redundancy Check)」やエラーをチェックし訂正する「ECC(Error Check and Correct)」などのコードも記録される。

2,必要があるときにはデータを読み込めるまでこのECCでリトライ(再読込)するが、オーディオビジュアル用途の場合は仮に1ビット落ちても全体の画像に影響がないため、ストリーム処理を止めないことが優先になり、そのためエラーリトライ処理も途中で止めたりする場合もある。

3,また、こういうエラー訂正は既にHDDに記録されたデータについてのみ行われる。つまり「CDからの読み取りデータにエラーがあれば、常にハードディスク側でリトライや訂正をする。」というのは間違った理解である。

4,リッピング作業のようにa.再生に関係せず、b.時間の制限がない場合は、リッピングソフトの設定により必要があればリトライを命じてHDDに記録することがあるが、このようなケースは相当の傷や汚れのあるダメージCDの場合であり、通常品質のCDであればリトライは基本行われない。

NEXT→HDDのリサーチ結果について

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  • jowaldner

    とても興味深い記事でした。
    パソコンや外付けHDDは、音楽を聴く道具としては静音性の点でオーディオ製品の足元にも及びません。HDD自体の静音性が良くてもケースのファンの騒音に悩まされます。放熱に於いてもオーディオ製品が勝ります。パソコンもHDDも長時間使用では物凄く熱くなります。大丈夫か?というくらいにです。静音と放熱、この二つの課題が克服されればPCオーディオは更に発展すると思います。次回は静音性に優れたHDDケースの特集記事を期待致します。

  • juubee123

     CD再生とファイル再生の音の違いは、記録媒体からの読み出しの違い、という一点に尽きますので、このような具体的な取り組みと提案はとても有難いです。

    ・気になった点
    「ハードディスクについての復習」-「(3)ハードディスクにもエラー訂正機能がある」の2で、
    >オーディオビジュアル用途の場合は・・中略・・エラーリトライ処理も途中で止めたりする場合もある。
    と書いていらっしゃいます。これはHDDの読み込み時の処理を指しているのでしょうか?
    この後に出た某社のムック中の図で、時間制限を受けるストリーミングは再生ソフト以降のことで、HDDからの読みは時間制限を受けない、とされているようですが・・

    ・HDD比較
    あまり綿密な検証はしていませんが、総じて外周(PC画面上では先頭)のほうが音が良いように思います。それで、最近は、なるべく条件を揃えるために、比較する音声は最外周に確保した3G程度のパーティションに置くようにしています。なんならお試し下さい。

    現状では聴感ぐらいしか比較の方法がないのですが、より客観的なデータとして、エラー訂正前の生のエラー発生率が気になっています。ところが、なかなか見つかりません。内部資料で○秘なのかもしれません。
    SMARTにその項目はあるものの、どこまで信用していいのやら・・、といったところなので、この点はもっとお勉強したいと思っています。

    あと、キャッシュは使用しないほうがいいと思います。日立ならFeature Tool でキャッシュを停止できますので、なんならお試し下さい。

  • buraikan

    どー考えてもプラシーボ(笑)
    0か1しか無いデジタルデータが、HDDによって変わる?
    そんなことあったら、今の情報化社会なんて成り立ってないですよ?
    A社が日立のHDDのPCで作ったデータを
    B社のWDのHDDのPCに入れたらデータが変わるってな程度のことですよ?

    PCにCDから取り込むときの光学ドライブによる差はあるかもしれませんが、
    再生するときのHDDの差?そんな物ありません。
    それよりも、DACとか使ってるPCのソフトなり、設定なりのほうが
    影響すると思いますがねぇ。。。

    1950年生まれってことは、70代でしょうし、
    失礼ながら、耳も衰えてきて高音とか聴こえてないとも思いますし、
    こんな感覚だけの記事書いてお金もらえるなんていい商売ですね~

    これを信じてる信者も信者ですが(笑)

Profile

御田照久(おんだてるひさ)

1950年生まれ。射手座A型。大阪生まれの大阪育ち。音楽と美味しいものをこよなく愛し、沖縄に惹かれるウチナーチュ見習い。面倒臭がりなので、得意料理はパスタ系が多い。高校時代からハンダごてを握り、リタイアして日々音楽三昧。介護のかたわらPCオーディオ邁進中。

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